中央大学 文学部 泉ゼミ (美術史美術館コース) ブログ

美術史美術館コースは、中央大学文学部フランス語文学文化専攻に設置されています。このブログは、日頃のゼミ活動を更新しています。

ようこそ、泉ゼミ・ブログへ。
ゼミは3、4年生で構成され、2年間で、フランスを中心とした西洋美術史、美術館や文化遺産の歴史や今日のあり方について学びます。
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このブログは、ゼミの紹介がメインです。
ゼミ活動のまとめは、上のメニューバー「ゼミについて(毎年更新)」をご覧ください。
大学のゼミってどんな活動をするの? 文学部のゼミでどういうことを学ぶの?
そういうことを知りたい方に、うちのゼミの様子をお伝えできればと思います。

2025年03月

2024年度卒業を予定しているゼミ生がこのブログのためにメッセージを寄せてくれました。美術史美術館コースやゼミがどういうところなのか、教えてくれます。

美術館や絵画は知識がなくても楽しめますが、やはり知識がついているとより楽しくなります。美美コースでは美術史や美術館についてだけではなく、文化遺産や建築、ブランドなど様々な分野について学べる授業がありますし、実際に美術館に見学にも行きます。美美コースの専門的な学びや経験は、きっと貴方の生活や人生も彩ってくれると思います。

中学生の時に美術部に所属していた私は、自分で描いたり制作したりするのではなく、作品を観察し研究するという新たな視点からの学びに惹かれ、美美コースを選びました。泉ゼミは、学生が質問を投げかける機会も多く、ゼミ生とたくさん話し合いながら学びを深められる場であると思います。

美大ではないのに、美術を専門的に学習するという貴重な体験ができることが魅力的でした。作品制作とは違った立場から様々なものを観察することで、分析力が身に着き、さらに感じたことや考えたことを自分の言葉で発表したり、ディスカッションする機会も多くあるので、とても充実した学びになると思います。

絵画は写真とは異なり、描かれたすべての要素に意味や意図が込められていると気づいてから、単なる鑑賞ではなく、深く観察し考察する楽しさを知りました。泉ゼミでは、発表やゼミ生同士の意見交換を通じて、多角的な視点を養いながら、美術に対する理解を深めることできます。興味や思考の幅を広げることのできる環境が整っているため、自分自身を成長させることのできる学びの場です。

普段は積極的に鑑賞しない種類の作品や自分からは訪れない美術館に出会うことで、多角的に作品を見る良い機会を得られる場となっています。画像ではなく実物を目にすることで新たに得られる発見や、発表を通して作品に深く踏み込むことができるようになることが美美コースの魅力だと感じています。
元々美術に全く興味が無かった私でも、徐々に興味を持ち真剣に学ぶことができた魅力的な内容でした。実際に美術館に足を運んで近くで作品を見られることが最大の魅力だと思います。画面上での画像とは迫力や細部の見えるものが異なっていて、絵画のすごさに圧倒されるのではないかと思います。
泉ゼミでは、自分ではなかなか足を運ばなかった美術館に訪れることができたので、貴重な経験をすることができました。また、発表する機会も多いですが、回数を重ねていくうちに重要なポイントがわかってきたりと自己成長にも繋がり、将来においても大切なことを学べたと思います。

美美コースのもっともよいところは美術館に実際にいけることです。フィールドワークは楽しいし、頭にも残りやすいです。みなさんも美美コースで美術館行きまくりましょう!

2024年度ゼミ生による「卒業論文」と「学年末レポート」のタイトル

4年生 卒業論文タイトル
ルドンが描く神話画──ノワールから色彩への変遷を通して」
葛飾北斎の画風の変遷──西洋は浮世絵師に何をもたらしたか」
ヴィルヘルム・ハマスホイの室内画──静謐さの分析」
エッシャーによる錯視作品の再考──版画技法の成熟とシュルレアリスム的要素」
ポール・シニャックの画法の変容──点描法からアナーキズム思想を辿って」
ドミニク・アングルの肖像画──肖像画から読み取る理想の美をひきだす要素」
ジョン・エヴァレット・ミレイのファンシー・ ピクチャーの美学──19 世紀美術における子ども像」
ニコラ・プッサンの舞台的な空間表現──17 世紀における物語表現の独自性」
オノレ・ドーミエの諷刺画──19 世紀フランス社会を映し出すまなざし」

3年生 学年末レポートタイトル
ギュスターヴ・クールベ──レアリスムのテーマとその影響」
カミーユ・コローの中期から晩年の作品──神話画と風景画の表現について」
クロード・モネ──モネの人物画」
アンリ・ファンタン=ラトゥール──静物画の特徴とその背景」
ポール・セザンヌ──林檎を描くことに人生をかけた画家」
ベルト・モリゾ──作品における自己表現」
エドガー・ドガ──人物表現と構図を中心に」

3年生「学年末レポート」、4年生「卒業論文の概要」、4年生「学生生活をふりかえって」をまとめて冊子にし、2024年度ゼミ活動の成果とします。

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