中央大学 文学部 泉ゼミ (美術史美術館コース) ブログ

美術史美術館コースは、中央大学文学部フランス語文学文化専攻に設置されています。このブログは、日頃のゼミ活動を更新しています。

ようこそ、泉ゼミ・ブログへ。
ゼミは3、4年生で構成され、2年間で、フランスを中心とした西洋美術史、美術館や文化遺産の歴史や今日のあり方について学びます。
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このブログは、ゼミの紹介がメインです。
ゼミ活動のまとめは、上のメニューバー「ゼミについて(毎年更新)」をご覧ください。
大学のゼミってどんな活動をするの? 文学部のゼミでどういうことを学ぶの?
そういうことを知りたい方に、うちのゼミの様子をお伝えできればと思います。

2021年02月

中央大学の父母向け機関誌『草のみどり』2021年1月号(第323号)に泉ゼミが紹介されました。
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2020年度はずっとオンライン授業で、美術館見学は1度しか実現しませんでした。ゼミ生はオンラインで発表したわけですが、不慣れななかでも頑張ってくれました。このスキルはきっと社会に出ても役立つはずです。来年度こそ普段の学びを取り戻したいです。みんなで美術館に行きましょう。
『草のみどり』2021年1月号(第323号)


2020年度ゼミ生による「卒業論文」と「学年末レポート」のタイトル

4年生 卒業論文タイトル(カッコの中のタイトルは3年生学年末レポートの時のものです)

3年生の時のタイトルと比べると、1年間の成果が確認できると思います。

人生というテーマから見るフリードリヒ作品──込められたメッセージ
  (カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの人生から考察する《氷海》)
ルーベンスのキリスト像──《十字架降下》から見る人体表現
  (レンブラントにおける光の表現について――光に込めた意味)
コルセットからの解放(19 世紀初頭から 20 世紀)──ファッションか抑圧か 
レオナルド・ダ・ヴィンチの自然表現
  (レオナルド・ダ・ヴィンチ――巨匠はいかにして作られたのか)
J.M.W.ターナーとイタリア旅行──画風の変化における旅行の影響
  (英国最大の風景画家――ウィリアム・ターナー)
フィンセント・ファン・ゴッホの色彩──探求し続けた色彩の変化と経緯 
  (フィンセント・ファン・ゴッホ――探求し続けた色彩学)
画家ルノワールが描いた世界──19世紀モードから見る 
  (19世紀モードから見た印象派ルノワール)
ティツィアーノの「横たわる裸婦」──「横たわる裸婦」の主題と画家にとってのヴィーナス
  (ティツィアーノ・ヴェチェッリオ――ヴィーナスに見られる美の表現)
ドガの真理探究──意識と確実性
  (エドガー・ドガの世界へのまなざし)
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ──風景画 に託された思い
  (カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ――絵の中に隠された自然への価値観)
ジョルジュ・スーラと光の表現──点描法のルーツと変化の理由を求めて
  (ジョルジュ・スーラ――点描法のルーツを求めて)
次世代における廃校舎活用──美術館・文化芸術関連施設としての廃校舎の再生
  (次世代の廃校利用可能性)
魅する廃墟──美術史と災害にみる
  (西洋美術史における廃墟芸術の歴史とその魅力)

3年生 学年末レポートタイトル(5000字前後)
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》に見るジャポニスム
サルバドール・ダリについて
アンリ・マティス の室内画
ポール・ゴーガン 失われた楽園と画家の出会い
マルセル・デュシャン 
バンド・デシネの起源とマンガとの関係
ルネ・ラリック
3年生のレポートについては、画家は選んだけれど(今年度は大学図書館が自由に使えなかったので、研究対象を選ぶことで精一杯でした)、テーマについてはまだ絞れていないように思います。あと1年間でどのような問題意識が持てるかですね。

3年生の学年末レポートと、4年生の卒業論文の概要をまとめて冊子にし、2020年度ゼミ活動の成果とします。昨年度はみんなで手作り冊子を作ろうと思っていましたが、オンライン授業のためにできませんでした。来年度は4月のゼミで作ります。

今回の美術館レポートは、大学図書館が自由に使えないことから、作品についての文献を探すよりも、ディスクリプションを通して、作品をよく観ること、比較をすることをテーマにしました。
1.展覧会のなかから1作品を選びだし、ディスクリプションすること
2.その作品の特徴を主題と技法の面から明らかにするために、比較する作品を選ぶこと

学生が選んだ作品と、比較対象の作品です。
(所蔵の記載がないのは、石橋財団アーティゾン美術館です)
・ポール・ゴーガン 《馬の頭部のある静物》1886 年
   ポール・シニャック《コンカルノー港》1925年

・ポール・シニャック《コンカルノー港》1925年
   髙島野十郎《ベニスの昼》1930-33年頃

・メアリー・カサット《日光浴(俗後)》 1901年
   ルノワール《ガブリエルとジャン》1895年‐1896年(オランジュリー美術館)

・メアリー・カサット《娘に読み聞かせるオーガスタ》1910年
   ベルト・モリゾ《バルコニーの女と子ども》1872年

・クロード・モネ 《黄昏、ヴェネツィア》1908年頃
   ルノワール《ナポリの入江、夕刻》1881年(クラーク美術館?)

・カミーユ・ピサロ《菜園》1878年
   ルノワール《カーニュのテラス》1905年

・ギュスターヴ・カイユボット 《ピアノを弾く若い男》 1876年
   ルノワール《ピアノを弾く二人の少女》1892年(オルセー美術館)

このレポートをもとに、オンラインによる個人面談をしました。自分がどこを見落としていたか、そう見える根拠はなにか、分かってくれましたか?

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