泉ゼミでは毎年「ゼミ活動報告書」を作成しています。3年生は「学年末レポート」、4年生は「卒論紹介」のほかに、「学生生活をふりかえって」と「後輩へのアドバイス」も書いてもらいました。

ゼミには、部活に打ち込んだ人、フランスに長期留学した人、海外に旅に出た人、情熱を注ぐ対象にめぐり会えた人、仕事として何がしたいのかに出会えた人がいます。彼らが卒業前に「後輩へのアドバイス」として残してくれたメッセージを一部抜粋して紹介します。

    
    美美コースの魅力
は、知識が自然と増えていくこと、物事の視野が広がることです。美術史の勉強をすることで、物に対する見方が変わり柔軟な発想ができるようになりました。もともと、自ら進んで美術館に行くような人ではなかったのですが、美美コースで美術史のことを学んでいくうちに美術の面白さを知り、美術館へ行くのが好きになりました。ある程度の知識がある状態で美術館に行くと、今までの何倍も美術館の面白さに気づけると思います。そういうことを学べるのが美美コースです。新しい分野の勉強をしてみたいという人にもオススメしたいです。


 
    大学生になり、高校生とは違って⾃分のしたいことや⾃由に使える時間が増えたと感じています。そのおかげで私はフランスに留学ができ、語学力、日本の良さ、海外の⼈たちの考え⽅を知ることができました。
 私は留学したことで、4 年⽣⼤学に通ったのちに⼤⼿企業に就職することだけがすべてではないと感じました。日本は決まったルートに進むことが偉いと思われがちですが、⾃分が歩みたいと思った道に進むことがとても⼤事であると感じています。フランスで⽣活した中で、フランス人に日本人は大学で学んだことと働き先が異なる人が多いと言われました。海外では、大学で学んだことを活かせる会社に就職したり、しなかったりするのが当たり前だからだと思います。
 私はありがたいことに将来ファッション系の分野で働きたいという理由で中央⼤学の美術史専攻に進学しました。しかし、4 年⽣になり就職活動をしたことで、なぜ⾃分がその道に⾏きたいのかや⼤学⽣活でなぜこのような経験をすることを選んだのかを振り返る機会があり、悩んだ時期がありました。そのような時に、⾃分の⼈⽣の中で⼀番成⻑し、楽しいと感じられることはなんだろうと考えました。その結果、パリコレクションのフィッターの⼿伝いをしていた時だと思いました。⼈⽣を振り返ったことで、私はファッション業界で働こうと改めて感じることができました。
 私は⼤学⽣活では色々な経験をしてきて、楽しいことや⾟いことなど沢⼭の経験をすることができたと思っています。私からのアドバイスとしては、やってみたいけどどうしよう、と少しでも思ったことはなんでも挑戦してみて欲しいということです。失敗しても、⼤学⽣のうちはどうにでもなります。多分ですが、社会⼈になったら今ほど⾃由な時間はないと思います。なので、やりたいことややってもてもいいかもと思うことをとことんやってみて欲しいです。私はがむしゃらにやりたいという気持ちで⾊々とやってみたことで世界が広がり、思わぬ⼈と出会えました。コロナウイルスの中でなかなかうまくいかないこともあるかもしれませんが、ぜひ沢⼭の挑戦をしてください。
 

    
    せっかくの大学生活ですし、やりたいと思ったことは全てやってみるといいと思います。私は 19 歳になってクラシックバレエに初挑戦しました。レオタードを着た女性しかおらず、一人体操着で受けるバレエのレッスンは本当に苦でした。ですが、今はレッスンを受けるのがとても楽しいです。何事もやり初めは辛いけれど、取り敢えず続けてみることが重要だと思います。



    今、自分のやりたいことがあってそれをすることが正しいという直感があるのならば、それをやり続けるのがいいと思います。
しかし、⾃分のやりたいことがない、もしくはやりたいことがあるがそれが正しいかまだわからないという方は、少し意識的に逸脱してみてはいかがでしょうか。普段やらなかったことをする、普段言わないようなことを言ってみる、普段食べないものを⾷べる。そんなことでも新しい発⾒がたくさんあります。「世界が広がる」という言葉は使い古されていて好きではないのですが、実際に新しいことに挑戦してみると世界は広がります。何より、「他の人はやったことないけど、⾃分は○○をしたことがある」という経験は、⾃⼰の存在を認識する手助けになってくれます。



    私は、所属していた○○部で挑戦することの大切さを学びました。 1 年生の時にマネージャーとして入部をしましたが、勝敗に携わりたい思いが強くなり 2 年生で先輩と共にアナライジングスタッフユニットを作り、転職をしました。このことが○○部での大きな挑戦でした。4年生になった時には対戦相手の分析や審判など仕事の幅が広がりました。試合に勝った時やコーチ、選手から必要とされている時、感謝された時はアナライジングスタッフに挑戦して良かったと感じる瞬間です。この経験から挑戦することで自分のスキルが向上し、新しい自分に出会えることが出来ました。挑戦することをポジティブに捉えて、楽しく充実した大学生活を送って下さい。



    就活に関してはとにかく積極的に情報を集めること、自信を持つことが大切です。また面白いことややりたいことがあれば思い切ってやってみるといいです。自分は 4 年の前期に 、就活の最中に○○のテストを受けました。そこで知り合った方は今でも相談に乗ってもらったり、学んだ知識は今とても役に立っています。そのため何事もまずやってみるのが大切だと思います。アドバイスは以上です。残りの学生生活を楽しんでください。



    私は 4 月から番組制作会社で働きます。在学中に学芸員資格課程を受けていたこともあって、いつか美術系の教養番組に携われたらいいな、と漠然とした夢を持っています。今 3 年生は就職活動をしている最中だと思いますが、やりたいことがまだ決まっていない人は、自分の好きなことや得意なことから職業を探していくのもいいかもしれません。既にやりたいことが明確になっている人は、その会社でいずれどんなことをしたいのか、という目標を持っているといいと思います。入社する時に、ただ入社するのと夢を持って入社するのでは、その後の社会人生活にもきっと大きな変化があると思います。