中央大学 文学部 泉ゼミ (美術史美術館コース) ブログ

美術史美術館コースは、中央大学文学部フランス語文学文化専攻に設置されています。このブログは、日頃のゼミ活動を更新しています。

ようこそ、泉ゼミ・ブログへ。
ゼミは3、4年生で構成され、2年間で、フランスを中心とした西洋美術史、そして美術館や文化財の制度について学びます。
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このブログは、ゼミの紹介がメインです。
ゼミ活動のまとめは、メニューバー「ゼミについて」をご覧ください。
大学のゼミってどんな活動をするの? 文学部のゼミでどういうことを学ぶの?
そういうことを知りたい方に、うちのゼミの様子をお伝えできればと思います。
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ゼミの学びに関わる「美術関連情報」、「展覧会」や「映画・番組」情報(美術やフランスが中心)もアップしていましたが、これらの情報発信は、2020年度よりゼミのSNSに移行しています。

日時:2021年10月8日(金)15時スタート
場所:迎賓館赤坂離宮 本館と庭園
https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/

2021年度後期授業が9月後半から始まりました。緊急事態宣言が解除されたので、ゼミの見学会をさっそく企画しました。泉ゼミでは、フランス美術だけでなく、文化遺産についても学びます。その学びの場として、フランスの歴史的建造物の要素をぞんぶんに取り入れた迎賓館赤坂離宮を訪問しました。
今回の見学は、本館と庭園です。ボランティアの方々が室内装飾について詳しく解説してくださり、学生たちの興味が広がりました。建築様式や装飾のモティーフなど、実際に見て学ぶ貴重な機会となりました。来週は、学生の発表をもとに、建物や室内装飾の理解を深めます。
館内の見学後、庭に出て、何枚か集合写真を撮りました。
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建物のファサードについては、来週のゼミで復習しましょう。
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最後は建物正面のファサードを見て、見学会は終了しました。

日時:2021年6月18日(金)14時スタート
場所:町田市立国際版画美術館
#映える風景を探して 古代ローマから世紀末パリまで
2021年度前期のゼミ美術館見学会第3弾、町田市の芹ヶ谷公園内にある町田市立国際版画美術館に行ってきました。
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4月24日から始まったこの展覧会は、すぐに緊急事態宣言によって中断され、6月1日から再開されました。
この見学会は、ゼミの教員が展覧会図録に文章を執筆する機会を与えていただき、学芸員さんと連絡を取り合っていた関係で実現しました。「《古きフランスのピトレスクでロマンティックな旅》を楽しむために」というタイトルの文章です。
最初に、この展覧会を担当した学芸員Tさんから、美術館の入り口で展覧会や版画美術館についての説明を受けてから、今年のゼミの集合写真を1枚撮っていただきました。
集合写真(ほかし)
2階の展示室へ。版画は光に弱いので、いつもよりは暗い部屋でした。
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ブリューゲルから始まります。今回は風景画がテーマです。これまで風景画というと色彩の作品を見る機会が圧倒的に多く、ほとんど版画だけで風景画を見る、線と構成だけで風景画を見るというのは初めての機会でした。ロランやピサロの油彩、水彩画、手彩色と、色のある作品が要所要所で入るので、目にとっても単調にならずに楽しめました。あと風景を描くための道具類の展示もありました。
個人的には『エジプト誌』の手彩色のエッチングが繊細な描写のなかに鮮やかな色彩が印象的でした。
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時代を通して版画技術の変化とともに、モノクロの濃淡がどのように変容してゆくのか、よく分かる展覧会でした。
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学芸員さんお世話になりました。

日時:2021年6月11日(金)13時スタート
場所:世田谷美術館
アイノとアルヴァ 二人のアアルト展、フィンランドー建築・デザインの神話
先週に続き、今週は、「二人のアアルト展」です。
最近、フィンランドの建築・デザインの展覧会をよく目にします。3学生全員がこの展覧会を選びました。デザインは、私たちの暮らしと密接にかかわってきますので、学生たちにとっても身近なんでしょう。アルヴァのほうは有名ですが、今回は奥さんのアイノについても取り上げた展覧会です。
先週モンドリアン展でみたイスは角ばっていましたが、今日のイスはどれも曲線のデザインで、人の体にやさしいものでした。
1937年のパリは、美術ではいろんな文脈で語られる万博ですが、アアルトも参加してたんですね。
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先週は横殴りの雨でしたが、今日は快晴、ただし気温は30度近くでした。でも砧公園のなかは、風が通って気持ちよかったです。
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木の素材をいかにたまわせるか、その技術が紹介されていましたが、こちらはそこから生まれた作品たち。
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子ども用のベッドです。やはりあちらの子どもは仰向けで寝ていません。
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イスの座面がかなり地面に近いように感じます。
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この曲線がすてきです。アメリカで設計した学生寮ではなく、ニューヨーク万博フィンランド館、うねる壁の模型でした。
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見学終了。

日時:2021年6月4日(金)13時30分スタート
場所:SOMPO美術館
モンドリアン展、純粋な絵画を求めて
緊急事態宣言中ですが、美術館が再開されました。
2021年度は積極的に美術館に足を運ぶことを目標に、4月の授業が始まったときに3つの展覧会をピックアップしていました。そのひとつが
SOMPO美術館で開催中の「モンドリアン展」であり、会期が6月6日までということで、急いで行ってきました。
チケットは事前予約で、すでに金曜日の時点で完売状態。幸い、ゼミ生はみんな事前予約を無事に済ませ、入場することができました。
SOMPO美術館は、改修後に初めて訪れます。ゼミではすでに美術館についてとモンドリアンの発表が4月に行われ、事前勉強をしたうえでの見学です。
当日は、あいにくの雨と風です。ビル風がすさまじい勢いでした。手間に見えるのが美術館です。
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東郷青児《超現実派の散歩》1929年をモチーフにしたと言われるマーク。美術館のHPにアクセスすると必ず立ち上がります。
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もちろん館内は撮影禁止でしたが、唯一、この場所だけはOK。
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ミニチュア版の複製椅子には、子どもさんが座って記念撮影をしていました。
緊急事態宣言でこもりがちな生活の中で、モンドリアンの色彩はすがすがしい気分にさせてくれました。

中央大学の父母向け機関誌『草のみどり』2021年1月号(第323号)に泉ゼミが紹介されました。
大学からのお知らせはこちら 🔗
2020年度はずっとオンライン授業で、美術館見学は1度しか実現しませんでした。ゼミ生はオンラインで発表したわけですが、不慣れななかでも頑張ってくれました。このスキルはきっと社会に出ても役立つはずです。来年度こそ普段の学びを取り戻したいです。みんなで美術館に行きましょう。
『草のみどり』2021年1月号(第323号)


2020年度ゼミ生による「卒業論文」と「学年末レポート」のタイトル

4年生 卒業論文タイトル(カッコの中のタイトルは3年生学年末レポートの時のものです)

3年生の時のタイトルと比べると、1年間の成果が確認できると思います。

人生というテーマから見るフリードリヒ作品──込められたメッセージ
  (カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの人生から考察する《氷海》)
ルーベンスのキリスト像──《十字架降下》から見る人体表現
  (レンブラントにおける光の表現について――光に込めた意味)
コルセットからの解放(19 世紀初頭から 20 世紀)──ファッションか抑圧か 
レオナルド・ダ・ヴィンチの自然表現
  (レオナルド・ダ・ヴィンチ――巨匠はいかにして作られたのか)
J.M.W.ターナーとイタリア旅行──画風の変化における旅行の影響
  (英国最大の風景画家――ウィリアム・ターナー)
フィンセント・ファン・ゴッホの色彩──探求し続けた色彩の変化と経緯 
  (フィンセント・ファン・ゴッホ――探求し続けた色彩学)
画家ルノワールが描いた世界──19世紀モードから見る 
  (19世紀モードから見た印象派ルノワール)
ティツィアーノの「横たわる裸婦」──「横たわる裸婦」の主題と画家にとってのヴィーナス
  (ティツィアーノ・ヴェチェッリオ――ヴィーナスに見られる美の表現)
ドガの真理探究──意識と確実性
  (エドガー・ドガの世界へのまなざし)
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ──風景画 に託された思い
  (カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ――絵の中に隠された自然への価値観)
ジョルジュ・スーラと光の表現──点描法のルーツと変化の理由を求めて
  (ジョルジュ・スーラ――点描法のルーツを求めて)
次世代における廃校舎活用──美術館・文化芸術関連施設としての廃校舎の再生
  (次世代の廃校利用可能性)
魅する廃墟──美術史と災害にみる
  (西洋美術史における廃墟芸術の歴史とその魅力)

3年生 学年末レポートタイトル(5000字前後)
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》に見るジャポニスム
サルバドール・ダリについて
アンリ・マティス の室内画
ポール・ゴーガン 失われた楽園と画家の出会い
マルセル・デュシャン 
バンド・デシネの起源とマンガとの関係
ルネ・ラリック
3年生のレポートについては、画家は選んだけれど(今年度は大学図書館が自由に使えなかったので、研究対象を選ぶことで精一杯でした)、テーマについてはまだ絞れていないように思います。あと1年間でどのような問題意識が持てるかですね。

3年生の学年末レポートと、4年生の卒業論文の概要をまとめて冊子にし、2020年度ゼミ活動の成果とします。昨年度はみんなで手作り冊子を作ろうと思っていましたが、オンライン授業のためにできませんでした。来年度は4月のゼミで作ります。

今回の美術館レポートは、大学図書館が自由に使えないことから、作品についての文献を探すよりも、ディスクリプションを通して、作品をよく観ること、比較をすることをテーマにしました。
1.展覧会のなかから1作品を選びだし、ディスクリプションすること
2.その作品の特徴を主題と技法の面から明らかにするために、比較する作品を選ぶこと

学生が選んだ作品と、比較対象の作品です。
(所蔵の記載がないのは、石橋財団アーティゾン美術館です)
・ポール・ゴーガン 《馬の頭部のある静物》1886 年
   ポール・シニャック《コンカルノー港》1925年

・ポール・シニャック《コンカルノー港》1925年
   髙島野十郎《ベニスの昼》1930-33年頃

・メアリー・カサット《日光浴(俗後)》 1901年
   ルノワール《ガブリエルとジャン》1895年‐1896年(オランジュリー美術館)

・メアリー・カサット《娘に読み聞かせるオーガスタ》1910年
   ベルト・モリゾ《バルコニーの女と子ども》1872年

・クロード・モネ 《黄昏、ヴェネツィア》1908年頃
   ルノワール《ナポリの入江、夕刻》1881年(クラーク美術館?)

・カミーユ・ピサロ《菜園》1878年
   ルノワール《カーニュのテラス》1905年

・ギュスターヴ・カイユボット 《ピアノを弾く若い男》 1876年
   ルノワール《ピアノを弾く二人の少女》1892年(オルセー美術館)

このレポートをもとに、オンラインによる個人面談をしました。自分がどこを見落としていたか、そう見える根拠はなにか、分かってくれましたか?

日時:2020年11月17日(火)11時スタート
場所:アーティゾン美術館
3年生だけの見学会です。前期の美術館見学会は開催できませんでした。後期は大学に申請をして許可をとれば見学会は可能ということで、数名で行ってきました。
今年は11月中旬でもとても暖かいです。気持ち良い秋晴れでした。場所は東京駅八重洲口から歩いて数分。立派なビルが見えてきました。
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「アーティゾン美術館」はガラス張りになっている1~6階まで。建物については、小さな冊子が用意されていました。訪れた際に気づいてほしい、建物の注目ポイントが20枚のイラストで分かりやすく表現されています。次はこれを携えて行きたいです。
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美術館の前で待ち合わせ。今日は暖かいので学生たちは外で待っていました。
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今日はこれを見学します。
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先週のゼミで事前学習として、展覧会サイトと作品リストをチェックし、各自が注目する西洋絵画5枚について「見どころ」をまとめてもらいました。さらに見学後も課題を与えています。
「琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術」展覧会のHP  🔗
出品作品リスト
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今回の展覧会では国宝が出展されるということで、楽しみにしていました。前半は宗達の墨画、後半は宗達の屏風《風神雷神図》(チラシのイラストになっています)です。やはり後半のほうが人が多くなるかもしれません。

コロナ禍にあって、ヒトやモノの行き来が制限されるなかで、美術館は自前のコレクションの重要性とその活用を改めて認識するという動きがあるようです。作品リストを見ると、今回の展覧会での印象派のほとんどが「石橋財団アーティゾン美術館」所蔵でした。同じ作品でも、テーマ設定や他の作品との組み合わせ方によって、新しい見かたができ、新しい魅力がうまれることを教えてくれた展覧会でした。
「琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術」展(6~5階)の後は、4階の「石橋財団コレクション選」「久留米をめぐる画家たち」へと続きます。印象派の後の20世紀を中心とした西洋絵画の充実したコレクション、そして石橋財団の創設者・石橋正二郎の作品収集の歴史を物語る画家たちの作品が展示されていました。

展覧会を終えると、4階に「インフォルーム」という部屋があります。ここは情報閲覧のコーナーですが、そこに次のようなリーフレットが置いていました。美術批評家テオドール・デュレの紹介です。ルームには彼の著作物も展示されていました。学生たちにはぜひこのリーフレットを持ち帰ってほしいと思い、見学者分を拝借。私を待っていた学生たちはこのリーフレットの存在に気づいていなかったようで、デュレは今回の展覧会にとって重要な人なんですと、授業のような説明でもって見学会は終了しました。
1年ぶりに開催できた展覧会、学生たちにもよい機会になったと思います。
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アーティゾン美術館は、学生証があれば無料で入館できます。また美術館アプリもありますので、ダウンロードしていくといいでしょう。音声解説などが入っています。

授業発表や卒論執筆のために、ブログでこれまで紹介した「美術関連情報」のまとめです。
2020年度からゼミ生への情報発信は、ゼミのSNSに移行しています。

都内の美術館ライブラリーで資料を探す  🔗

世界のオンライン授業で学ぶ 🔗

ネットで情報を探す
・Google Arts & Culture 🔗
・ウィルデンスタインのカタログ・レゾネ 🔗1 🔗2
・ゲティ財団のヴィジュアル図書館 🔗

・「クセジュ文庫」(大学図書館のデータベース) 🔗

・パリのサロンの歴史 🔗
・artscapeによる「アート・アーカイブ」探求 🔗1 🔗2
・『美術手帖』によるシリーズ:「これからの美術館を考える」 全11回  🔗

芸術家や美術館の映画をいくつか紹介します。

1.『ある画家の数奇な運命』
芸術家ゲルハルト・リヒターの半生がモデルとなっている映画です。
公式HP
リヒターというと、最近こういうドキュメンタリーもありました。

2.『プラド美術館 驚異のコレクション』
ヨーロッパの大美術館の映画がまたまた出ました。
俳優ジェレミー・アイアンズがナビゲーターだということ。最近では、ボルジア家のロドリーゴ役が印象深いです。
公式HP

研究室に入ったDVDでは、
3.『フランコフォニア ルーヴルの記憶』

4.『メットガラ』
面白かったので、入れてもいいかもしれません。

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